上野の思い出 その2(後編「初めての原チャリ、SUZUKI GAG」
チャトレ(チャットレディ)のお仕事にトライしてみたいと思われたら、上野のチャットルーム「フレイムス・レコーズ」までお気軽にお問い合わせください。在宅でも通勤でも、好条件にてお仕事をしていただけます!
さて今回は、前回の続きを。
当店をオープンするまでは上野にはほとんど縁がなかったのですが、印象深い出来事が1つあり、それを綴らせていただいています。
ところで上野はかつては、「バイク街」としても有名でした。しかし今はその面影をほとんど残しておりません。数軒バイク専門店が残ってはいるものの。
でも私が上野の「バイク街」でスズキの50ccバイク『GAG(ギャグ)』を買った当時(昭和62年頃)には、昭和通りの両側の100mほど(多分)にわたりバイク屋が立ち並んでいたのです。
で、私は友人の中型バイクを見て感化され、後先も考えず上野の「バイク街」を訪れて『SUZUKI GAG』を買ったのでした。バイクの乗り方なんてまったく知りもしなかったのに…。
24回ローンでそれを買い、一路大学がある「江古田」という街を目指しました。
しかしまずはエンジンがかかりませんでした。前回の記事で触れたように『GAG』にはセルモーターが搭載されておらずキックペダルを踏んでエンジンをかけるのですが、それが上手くいきませんでした。
同じ場所で何度もやっていると恥ずかしいので、少し押して移動してはトライし、また少し移動してはトライし。多分それを1時間くらいは繰り返したと思います。
そして上野からそこそこ離れて、店先にバイクが数台駐められている靴屋さんを発見しました。
「このお店の人なら、バイクに詳しいはず!」、そう思い店に入り、唐突にもエンジンがかからない旨を告げて。
そしたらその店主の方はやはりバイク好きのようで、エンジンをかけようとしてくれました。しかし…。
「こりゃ、カブってるね」とのことでした。
“カブる”とは、点火プラグにガソリンが付着した状態のことを言うようでした。キックペダルを踏む際にスロットルを開ける訳ですが、開度が大きく“カブって”しまい火花が飛ばない状態になっていた、というわけです。
なのでしばらく放っておいてプラグが乾くのを待ちました。
15分くらいは待ったでしょうか。ようやくエンジンがかかり、いよいよ走り出せました。
しかししばらく走り、直線の道でコケました。前の乗用車が左折するのに慌ててブレーキをかけたら、いわゆる「ジャックナイフ」状態となり転んでしまったのです。「ジャックナイフ」とは後輪が宙に浮いてしまう状態です。
新古車の『GAG』は哀れにも、片側のミラーが折れ、クラッチレバーが曲がり、そしてカウルにもキズが付きました。でも、クルマにひかれなくて良かった…。
なので意気消沈して、またしばらくは押しながら歩いたように思います。
そしたら今度はバイク屋さんを見つけて、そこに駆け込みバイクの状態を見てもらいつつ事情を話すと、ブレーキのかけ方を教えてもらえることになりました。
どうやらバイクは、前輪のブレーキを2割、後輪のブレーキを8割という比率でかけるのがセオリーとのことでした。そこで初めて知りました。
そうすると、車体がズシンと沈みながら止まってくれるるんです。
かくしてしばしブレーキのかけ方を練習し、再び走り出すことができました。ちなみに道も分からなかったので、そこで行き方もなんとなく教えてもらい。
そうして日も暮れかけた頃、ようやく学校に辿り着けました。
で、正門のあたりでバイクを見せてくれた学友がサークルの仲間たちとぼくの帰りを待ってくれていて。
そしてミラーが折れたバイクと疲れ果てたぼくを見て、みなは爆笑。
というお話でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また更新いたします!